Column
院長コラム
側弯症(そくわんしょう)についてお話しします!
2023年07月09日
皆様こんにちは!7月に入り、梅雨明けが待ち遠しい時期に差し掛かっています。梅雨明け間近は毎年のように「数年に1回の」「数十年に1回の」大雨のニュースが聞かれます。昨年は小松市でも大きな水害がありました。皆様お気を付けください。
さて、そろそろ夏休み、お子様達にとってはスポーツに勉強にそれぞれ大きな目標に向かって決意新たにされていることと思います。
1学期の学校検診が終わり、当院では側弯症(そくわんしょう)の2次検診で受診される方がたくさんお越しになりました。ただ、「学校検診でひっかかりました」とお越しになられても、「側弯症とはなにか?」について学校で説明があるわけではなく、「なんの症状もないのに何で病院にいかないといけないの?」と思っているお子さんがほとんどです。また、親御さんにとっては、お子さんの将来にかかわることもあり、知りたいことも多いかと思います。そこで、今日から数回側弯症のお話をさせて頂きたいと思います。
まず、「側弯症」とはなんでしょうか。
側弯症とは、背骨に10度以上の曲がりがあること
と定義されます。
角度は立った姿勢のレントゲンで計測します
側弯症は発症(発見)時期と、曲がりが生じた原因でいくつかに分類されます。
まず、発症時期による区分は下の表のようになります。
学校検診で来られる場合はほとんど学童期~思春期側弯症です。
では、曲がりが生じるような原因はどういったものがあるでしょうか。
これには大きく分けて機能性側弯と構築性側弯の2つがあります。
今日は最後に、機能性側弯を説明させて頂きます。
機能性側弯とは足の長さの左右の違いや、足腰・背中の痛み(腰痛や椎間板ヘルニアによる神経痛)をかばうために背骨が曲がるものです。
この場合、原因を取り除けば側弯が消失します。
たとえば、寝違えで首が痛い子供さんの例ですが、痛みが取れれば側弯は消失しています。
今日はこれくらいにさせていただき、次回は構築性側弯についてお話させて頂きます。側弯症に関しては、原因(どうして曲がる?)だけでなく、日常生活の注意点や将来の進行の有無、遺伝の有無、どういった治療があるのか、などよく質問をいただきます。側弯症と言葉は単純ですが、内容はちょっと盛り沢山なので、話下手の私には一度でお話しできません…。なので、この夏休みですこしずつコラムでお話しさせて頂きます。よろしくお願いいたします!
また、ご不明な点、お子様でご心配な点がありましたらお気軽にご相談ください。